大手だからよいとは限らない!家づくりの現場の実態とは
家づくりで迷うことの1つが、ハウスメーカー選びですね。多くの人が、テレビなどで大手ハウスメーカーの広告を目にしているはずです。ですから、「大手のハウスメーカーだからいいはず」と思う人もいると思います。しかし実際には、必ずしもそうとは限らないのです。この記事では、家づくりの現場の実態について解説します。
実は下請け・孫請け業者が施工している
実は、大手のハウスメーカーでは、実際の作業を外注しているケースが多いのです。詳しくみていきましょう。
下請け業者が施工
大手ハウスメーカーは多くの施工実績を持ち、たくさんのノウハウもあります。しかし、実は多くの場合、実際の工事を自社のスタッフが担当しているわけではありません。ハウスメーカーから依頼を受けた下請け業者など、別の会社のスタッフが施工を行っているのです。
ハウスメーカーと契約をしている工務店などが実際の工事を担当しています。さらに、その下請け業者が忙しい場合は、下請け業者がさらに別の業者へ依頼を出します。つまり孫請け業者が現場に入り、作業を担当しているのです。
費用面でも負担に
多くの業者を通すことになるので、コストが余分にかかります。ですから、購入者の支払うトータル費用が増える可能性が高くなります。この仕組みを初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。
設計は同じでも職人の腕次第で品質に偏りがある
では、ハウスメーカーから依頼を受けた下請け業者が実際に施工を行う場合、何か問題があるのでしょうか。注文住宅を建てる際、マイホームの間取りや細かい仕様が決定して契約に至れば、いよいよ施工となります。
ハウスメーカーから発注を受けると、下請け業者が設計書通りに施工を行うことになります。多くの場合はマニュアル化されており、多くの職人は高い技術力を持って施工にあたります。機械化が進んでいる部分もあり、工場である程度、家の構造を作ってから現場に運びこむ方法を取るメーカーもあります。
設計通りに職人さんに建ててもらえば、理想の我が家ができあがると思いがちですが、実は意外な盲点があります。家づくりとは、職人の手作業の部分が多いものです。もちろん訓練や場数を積んだ熟練の職人たちは、素晴らしい仕事をしてくれます。細部までこだわった美しい仕上がりは、まさに職人技です。
しかし、やはり手作業で行うものですから、職人によって作業のやり方や、仕上げ方は少しずつ異なるものです。つまり、同じ設計書通りに、同じ材料を使って施工しても、どうしても仕上りに差が生まれることがあるのです。また、依頼者の細かい要望やニュアンスなどが、現場で実際に施工するスタッフまで上手く伝わらないという可能性もあります。
現場見学会で確認してみよう
それでは、どうやってハウスメーカーを選んだらいいのでしょうか。おすすめなのは、現場説明会に行ってみることです。さまざまなタイプの見学会が行われているので、気になる部分を実際に目で見て確認してみましょう。
工事現場を見学
基礎工事など、それぞれの工事段階を見せてもらえる場合もあります。なかなか住宅の基礎の部分を目にすることはないので、貴重な機会になるはずです。今まさに建築中という現場に行くので、鉄筋の配置や床組みの様子などを実際に見ることができます。
現場をみることで、いかに安全に配慮して建築されているかが実感できるはずです。耐震・耐久性のために重要な、基礎工事の様子が見られることもあります。
また、現場が整理整頓されているかどうかもチェックしてください。工具や資材が乱雑に置かれていて危険な状態で作業をしていないか、見てみましょう。実際に建設中の現場を見学すれば、安心安全な工事が行われているかどうか、ある程度判断できるはずです。
完成現場見学会
完成した新築一戸建ての住宅の中を見学できます。注文住宅ならではのこだわりや、工夫された家事導線や間取りなどを実際に見ることで、理想のマイホームのイメージがわきます。入居前の注文住宅を見る機会は限られているので、ぜひ足を運んでみたいものです。
また、実際に入居して生活しているお宅を訪問見学できる場合もあります。住み心地のよさや家づくりでこだわった部分などを、住んでいる人に直接聞ける貴重な機会です。マイホームは人生で一番大きな買い物ですから、ぜひ実際に自分の目で見て確かめてください。
家づくりの現場の実態について解説しました。今回紹介した通り、大手ハウスメーカーにはよい点だけでなく意外なデメリットもあるのです。多くの場合、下請け業者に発注を行っており、さまざまな会社のスタッフが施工に関わります。ですから、必ずしも大手ハウスメーカーに頼むのが最良というわけではありません。これから家づくりをする人は、現場見学会にも参加して、ぜひ慎重にハウスメーカーを選んでください。